アーティストが“FACTFULNESS”を読んで思ったこと

思想
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世界中で200万部のベストセラー”FACTFULNESS“を読んでみました

著書のハンス・ロスリングさんが『思い込みを乗り越え、データを正しく見る習慣』を呈したこの本は、オリラジの田中さんがyoutubeで紹介していて、日本でもかなり話題ですね

 

今回の記事は、アーティスト目線の感想になりますが、まだ読んだことがない人のために簡単に要約します

 

まず、FACTFULNESSの ”FACT“ は日本語で ”事実“ 

それにFULNESSを繋げた、事実に基づいて考えること、を意味する著者の造語です

 

『多くの人間が現在の世界の現状について誤った認識をしている』ので、FACTFULNESS = データに基づいた正しい認識をしましょう、ということ

 

実際に、誤った認識を10個あげて、それをデータに基づき否定しています

 

その誤った認識をざっと挙げると

 

① 先進国と途上国 

→ 実際は二極化できる状態ではないが、人間の分断本能により、そう思っている

 

② 世界は悪くなっている

→ 実際は良くなっているが、ネガティブ本能により、そう思っている

 

③ 世界の人口は増え続ける

→ データ上は100〜120億人で安定する

 

④ 災害やテロの恐怖が大きくなっている

→ 実際の被害者は減少している

 

⑤  女性は男性と比べて教育をほとんど受けられていない

→ 実際はそんなに変わらない

 

⑥ 生活レベルの違いは宗教や文化の違い

→ 所得レベルの違いで変わる

 

⑦ これからも経済の中心は欧米

アジアやアフリカが並ぶ

 

⑧ 社会的進歩には民主主義が必要

→ 最近の急成長国は、非民主主義国が多い

 

⑨ 二酸化炭素排出量は、中国・インドのせい

→ 国の成長レベルや人口で排出量が変わる

 

⑩ 社会問題には早急で大胆な制作が必要

→ じっくり地道で大丈夫

 

 

です!

 

 

今回は、この中の

分断本能

ネガティブ本能

アジアとアフリカ

について、アーティストとして思ったことを述べます

 

 

分断本能

 

人間は、物事を対極化して考えてしまいがちな傾向があるそうで、本著では先進国と発展途上国を例に出しています

実際は、そんなふうに分けられるものではなく、中間層が沢山あり、グラデーションのようになっていると

 

わたしは、これを読んで、“正社員” と “フリーランス” を働き方の2大柱として考えてしまう自分自身の思考グセは良くないなと思いました

バイトをしながらアーティスト活動をしている方が沢山いる中で、完全にアーティストの収益だけで生活できている人にスポットを当てて、ブログを書いたりするのは、今のわたしがすることでは無いよなと

成功しているアーティストのブログなどは、既にちょくちょくありますが、グラデーションの中で生きるアーティストとして、自信のことを発信することは、きっと有益な情報になり得るだろうと思います

 

 

ネガティブ本能

 

人間は、ポジティブとネガティブな話を振られると、ネガティブな話の方が記憶に残りやすいらしいです

その上、メディアはお金になりやすいネガティブな情報ばかり流すため、実際は良くなっているのに、世界は悪くなっていると思いこむ人が沢山出てくるとのこと

 

大事なことは、今の数字だけを見るのではなく、過去から今のながれを見てどうなっているのかを判断すること

 

スケールは小さくなりますが、これは自身の人生にもよく当てはめています

たとえ今の状況に満足していなくても、状況は着実に良くなっている

作品の売り上げはあれど、それだけでは少し不安が残る状態なので、精神的安定のためにも、バイトをしています

今の状況だけを見ると、まだまだ満足できる人生ではありません

しかし、状況は確実に良くなっているのです

 

去年、一昨年と比べて、作品の売り上げは伸びているし、行動できる範囲が大きくなりました

インスタのフォロワーも増え、実際のコネクションも広がっています

他人から見たら一人前のアーティストではないかもしれないけど、活動を始めてから毎年確実にステップアップしていることに自信を持つべきですし、ここからもっと飛躍できるよう毎日を有意義に過ごそうと思います

 

 

アジアとアフリカ

 

これからも欧米が世界を引っ張っていくという思いこみは、わたしの中にもあったのですが、データを見るとアジアとアフリカが欧米と並ぶのは間違いないことなのだそう

 

物を売る時に、アジアとアフリカを視野に入れないのは、データを見ればありえないことだけど、欧米の大多数の人はそれが信じられないみたいです

アジアとアフリカに、アートのマーケットがすぐに来るとは思いませんが、NYへ渡ったり、ヨーロッパへ留学することが、アーティストして成功するための近道、なんてのも、もう古い考えになるのかもしれないなと思いました

 

 

 

FACTFULNESSを読んで、自分にもかなりの誤った思い込みがあるのだと、冷静に捉えることができましたし、これからの動向を考える良い資料でした

アーティストの方にもオススメの一冊です

 

結構分厚い本なので、時間がない人は、youtubeの要約動画などでも見れますよ!

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